■噛み合わせ治療をはじめるにあたって
簡単な噛み合わせの問題であれば簡単に治りますが、全身的な問題があればいろいろな治療が出てきますから、噛み合わせだけでなく、整体の治療、カイロプラクターの治療など、もしかしたら、整形的な治療もあるかもしれません。精神的なコントロールも必要です。
治療が、週に何回か、月に何回かということになることがあります。何回か通院しなければ治らないという重いケースもあります。ただ、多くの人は、そんなに回数をかけなくても治ります。その人の全身的な不定愁訴がどの程度かということです。初回の時に、どこまで体がズレているか、歪みがあるかをお伝えできると思います。
■噛み合わせ治療の流れ
不定愁訴が何から来ているかを調べることが一番です。
一つ目に、首が全然回らない人は、首が回らないということで、首こりや肩こりなど不定愁訴がいっぱい出て来ます。
2つ目に、上の歯と下の歯の位置が悪ければ、関節の位置が悪くなりますから、顎関節症を伴って姿勢が悪くなります。側頭骨と下顎骨がズレてくるので筋肉もズレてきます。姿勢の方も悪くなるから、腰が痛い、膝が痛いなど、そういう症状が強くなります。
そういう人には、上下にスプリントを入れたりします。
一番最初の症状で、首が回らない人も、瞬時に首が回るようになります。ちょっと調整しただけで、首は回るようになります。しかし、顎関節に影響があって、骨格に影響がある人は、それはすぐには治らないことがあります。
歯の歪みや、上下の歯の合わさりが悪いのに、筋肉と骨格に症状が出ない人は、その歪みは全身に広がっていますから、全身に広がった人の噛み合わせは、どこかで噛んで食べているんですが、全身が痛いなど、いろいろな不定愁訴が出てきます。
自律神経が悪くなり、そういう人は体が悪い状態に順応しているので、ひどくなった場合はそれを取り除くことから、元の位置に戻すことから始めます。
どこの段階で、症状があるかということが問題になります。歯がどの程度捻れているか、捻れがどこまで進んでいるかが一番の問題です。ちょっとしたズレであれば、古典的な咬合理論で模型を取って、位置を調べて、調整だけで治りますが、そうでなければ全身的な調整をしながら、噛み合わせを調整していかなければ治りません。
■ 噛み合わせからくる様々な症状!
■どんな検査があるの?
一般検査
触診、血液検査、リュウマチ検査、その他の検査
(全身疾患がある場合には痛みがあることがありますから検査をいたします)。
咬合検査(咬合器、オーラルコンパス)
模型を使い、咬合器により全身と咬合の位置を判断します。
レントゲン(セファロ)、CT、MRI撮影
顎関節の左右の位置の異常や骨形態を検査します。
また、顎関節のすり減りやゆ着の検査では、他病院にてMRI撮影検査をいたします。
聴力測定
噛み合わせと全身の状態を診る場合、需要な検査に聴力検査があります。
噛み合わせの状態が良い、悪いは聴力に現れ、全身状態を確認できます。
自律神経分析
自律神経のバランスを分析します。
自律神経のバランスを見ることは、噛み合わせのバランス見ることにつながります。
シロナソアナライザー(咀嚼顎運動検査)
噛み合わせの歯が顎関節と調和が取れているかを検査することができます。顎関節の調和は、姿勢に影響を与えます。
オクルーザー(咬合接触検査)
左右の咬合の圧を検査することによって、咬合接触状態を判断します。
バランサー(重心検査)
両足の重心バランスを見ることにより、からだバランス、咬合バランスを確認します。
ゴシックアーチ、オクルーザルコンパスによる診断
オーラルエンジニアリングシステム(OES)理論から作られたオーラルコンパスは、多くの臨床例から考え出された、「かみ合わせ理論」の全く新しいシステムで、咬合の問題点を即発見できることが、オーラルエンジニアリングシステムの特徴です。
顎運動角度測定
顎関節と歯の調和を調べます。顎の動きを角度で判定します。
■治すには何をするの?
咬合治療・咀嚼トレーニング
カチカチした時や食べ物を噛んでいる時の調整。
バランスよく噛むための咀嚼トレーニング。
スプリント療法
スプリントとは、顎関節症治療用マウスピースのことです。
スプリントには様々な種類があり、症状によって使い分けられます。
・プラセボ型スプリント
噛み合わせ、顎関節に異常があるかの判断に使用します。
・前歯型スプリント
顎位の安定を促します。
・スタビリゼーションスプリント
筋肉の安定、顎位の安定に使用します。
・ディスクリキャプチャリングスプリント
関節円板の位置を治します。
・ディスクリポジショニングスプリント
関節円板の位置を治します。
・上下顎スプリント
骨格のズレが大きい場合に使用します。
・スプリント
飲食中も使用します。
補綴・保存修復・矯正治療
むし歯の治療や欠損歯の治療。歯並びの治療。
電気理学療法
・マイクロカレント療法
・低周波電気療法
筋力を安定させる治療。
・レーザー治療
顎関節と筋肉の障害を取り除きます。
PNF療法
筋肉を刺激させることによって、リラックスさせます。
トリガーポイント
顎関節と筋肉の痛みを取り除きます。
波動・ホメオパシー治療
気の滞りを除去、類をもって類を癒す法則とホリスティック医療による治療。
■いつまでも健康でいるために
咬合ケア
噛み合わせの変化が、体の位置に一致させることで、咬合状態を管理します。
全身ケア
・運動療法
・カイロプラクティック
セルフケア
・噛み方、生活習慣の改善
・顎の安静を保ちましょう
・軟らかい食事をしましょう
・顎をリラックスさせましょう
・温湿布をします
・筋肉へのマッサージをします
・よい姿勢を保ちます
・仰向けか横向きで寝ます
・開口練習をします
■TCH(上下歯の接触癖)
上下の歯の接触は、通常、会話、咀嚼、嚥下の機能時に接触しますが、日常的に接触を続けていることがあります。
また、コンピュータ操作時や家事などで神経を集中することで噛みしめていることもあります。このような歯の接触癖により、顎関節症や歯周病の悪化、歯の慢性咬合痛への原因になります。
■側頭下顎障害(TMD)
顎関節部に炎症症状はなく、骨構造にも異常を認めないが顎関節痛、関節雑音、顎関節機能異常を主症状とする顎口腔系の機能障害症候群の総称です。
原因は咬合位の異常、ブラキシズムなどの悪習癖、外傷、不良補綴物、精神的ストレスなどがあり、発症メカニズムは複雑である。
■聴力検査で噛み合わせ状態を確認します(TMD)
聴力を見ることで、噛み合わせの良し悪しを判定することができます。
噛み合わせが悪いことで、あごの動きに異常があると、周囲の血流も悪くなり、聴覚器官にも影響がでます。
右に噛みぐせがある人は右の聴力が、左に噛みぐせがある人は左の聴力が低下する傾向があります。また、奥歯でばかり噛んでいる人は低い音が、前歯で噛むことが多い人は高い音が聞こえづらい傾向があります。
バランスよく噛めるようになると、この聴力値も改善されることがあります。